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  • 執筆者の写真Roca Misaki

私とカミロ王子

更新日:2020年5月25日

 私がカミロ王子を自身のアプリ内に「お迎え」したのは、2016年のお正月のことだった。彼が夢100に登場してから、おおよそ2カ月後のことである。


 アルビトロの王子たちの初登場イベント『君に舞い降りる光』が開催されたのは前年の11月、私が夢100を始めてから1か月あまり経ってからのこと。この頃はまだ、こんなにもどっぷりとハマり、こんなにも長い付き合いになるアプリになるとは思っていなかった。課金ガチャもほとんど回していなかったので、彼の姿や言葉を目にすることができたのは、『君に舞い降りる光』の短いイベントストーリーの中のものだけだった。


 イベント中に接した彼に対する私の印象は、「好きなタイプの王子ではある」というくらいのものだった。見た目はかなり好き。中身も好きそう。だからもしちゃんと出会って王子ストーリーを読んでいけば、もっと好きになるかもしれない。……とはいえ、そのレベルで「好き」な王子ならば他にも数人いた。この時点ではあくまでもその中の一人であり、すぐに際立って特別な感情を持ちはじめたわけではない。

 それが変わっていった最初のきっかけは何だったのだろう。はっきりとは覚えてない。覚えていないが、2か月の間で、カミロさんは未所持の王子の中で最も気になる存在になっていた。

 当時はまだTwitterもやっていなくて、覚醒やステイタス、あるいはストーリーの感想などの情報を得るためには、ひたすらネットで王子名を検索して探していた。ネタバレにもそんなにこだわっていなかったので、スチルやストーリーのネタバレも気にせず見ていた。そうしていくらかの情報に接したり、フレンドがサポート王子として出してくれているのを時々お借りしたりしているうちに、「気になる」の度合いはどんどん強くなっていく。

 最も決定的だったのは、月覚醒のスチルバレを踏んでしまったことだったと思う。

 あのスチルの彼の表情と描かれている行為を見た時、「これはものすごく好きだ」と確信した。

 だからと言って、もちろんそれだけで「最推し」まで上り詰めたわけでもない。ともかく登場からの2か月間、こんな感じでカミロさんはゆっくりと時間をかけて、私にとって「とても気になる王子」になっていった。けれどガチャでの出会いはないままだった(その頃はまだあまり回してなかったし)。


 そして年の明けたお正月。私はついに確実にカミロさんをお迎えする機会を得た。運営がお正月企画として出してくれた「☆4王子交換チケット」である。確か10連分のガチャを回せば希望する☆4王子1人と交換できるチケットをもらえるというもの。

 このチケットを手にした時、私の心はもう決まっていた。


「あの気になる王子、カミロさんと交換しよう!」


 そして無事交換を終え、すぐに王子ストーリーの1話目を読んだ。

 1話目を読む前と読んだ後の数分間で、私の人生は変わっていた。


 カミロさんとトロイメアの姫の、出会いの場面──それを描いた第1話を読んだとき、これまでに味わったことのないレベルの「沼」というものに取り込まれたことを実感した。

 なんだ、これは。

 今までにも二次元に好きなキャラクターは何人かいたけれど、こんなのは初めてだ。


 話したい。誰かと話したい。この気持ちをすべて打ち明けて、できれば受け止めてもらいたい。そうしないとおかしくなってしまう。


 そんな想いを一人で抱え込むこと数日。

 正月休みの明けた2016年1月7日。私はこれまでほとんど触れたことのなかったTwitterのアカウントを作っていた。この行き場のない思いを聞いてもらえる仲間を探して、いろんな人に突撃した。

 そうなればもう、坂道を転がっていくだけである。

 オンリーイベントで初めての同人誌を作成したり、これまでやったことのなかったグッズ取引および無限回収、痛バッグ制作……等々、カミロさんに対するあらゆる「推し活」に手を染めていった。


 そして今、出会いから4年以上が経ってようやく、個人サイトというきわめて基本的な活動に着手した。昔のオタクならば順番が逆だったかもしれない。


 正直に言えば、今更こんな場所を作ったところで、見に来る人なんてほとんどいないかもしれないとも思う。

 だけど仕方ない。ここは5年目の今でこそ見出した、私にとっていま最も必要な場所であるのだから。

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